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唐代貴族墓の壁画修復でよみがえる当時の生活風景 陝西省

【8月20日 Xinhua News】中国陝西省(Shaanxi)考古研究院は16日、唐代貴族の李道堅(Li Daojian)の墓から見つかった壁画の第一段階の修復作業が完了したと明らかにした。今回修復には新技術と新材料が用いられた。壁画に描かれた文官像と仕女像は、唐代の歴史や文化を研究する上で貴重な実物資料になるという。

 

 李道堅墓は同省渭南市(Weinan)富平県(Fuping)の南西に位置し、唐高祖の献陵から東北に約2キロの陪葬区域にある。盗掘被害が深刻だったため、同研究院は2017年に緊急発掘を実施。発掘作業の完了後、壁画の保護修復に着手した。

 

同墓は長い傾斜墓道を持つ単室磚墓(せんぼ、れんが造りの墓)で、墓誌の記載から被葬者が唐の初代皇帝・高祖李淵(Li Yuan)の曽孫、李道堅であることが判明した。李道堅が生前、宗正卿などの重職を担い、宗族関係や司法、外交などの各業務を取り仕切っていたことも分かった。

 

 同研究院の厳静(Yan Jing)副研究員は、今回修復した壁画が甬道(ようどう)の東西両側から見つかり、文官像と仕女像で構成されていたと説明。壁画には大きなずれとひび割れが見られ、難度の高い修復になったと述べた。修復では、ナノレベルの超微粒子水酸化カルシウムの材料を残存片の固定に用い、コンピューター・シミュレーションによる復元技術で壁画の欠落部分の再現修復を行ったという。(c)Xinhua News/AFPBB News