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豊京遺跡で西周後期の土器工房跡を発見 中国陝西省

豊京遺跡で西周後期の土器工房跡を発見 中国陝西省
豊京遺跡で発掘された西周後期の土器工房跡。(資料写真、西安新華社配信)

 

 【新華社西安1月18日】中国社会科学院考古研究所の豊鎬(ほうこう、西周の都の豊京と鎬京の総称)研究チームは17日、陝西省の豊京遺跡で土器工房跡を発見したと明らかにした。西周後期の土器窯や灰坑などが見つかった。

豊京遺跡で西周後期の土器工房跡を発見 中国陝西省
豊京遺跡出土の鬲(れき)や簋(き)などの土器。(資料写真、西安新華社配信)
 「大原村製陶作坊遺跡」と呼ばれる工房跡は、豊京遺跡の西南の台地にあり、面積は約8万平方メートル。今回の発掘以前の調査で、主要部分の年代は西周後期のやや早い時期▽製品は比較的単一▽専業化レベルの高い土器の手工業工房跡-であることが分っていた。

豊京遺跡で西周後期の土器工房跡を発見 中国陝西省
豊京遺跡の下級貴族墓(西周初期)出土の副葬品。(資料写真、西安新華社配信)
 生産組織の管理モデルと集落の配置などをさらに明らかにするため、豊鎬研究チームが2023年に工房跡西南部の土器窯密集エリアで400平方メートル余りを発掘。西周後期の土器窯と灰坑、作業場、墓、井戸などを発見した。

豊京遺跡で西周後期の土器工房跡を発見 中国陝西省
豊京遺跡出土の陶墊(とうてん)や陶丸などの器物。(資料写真、西安新華社配信)

 

 土器は、煮炊器の鬲(れき)や盛食器の簋(き)、豆(とう)、盂(う)、鉢などのほか、陶墊(とうてん、敷物などを押さえる重し)、円形土器、陶丸などの小型器物、鬲と盂の不良品など計200点余りが出土。西周時代の土器手工業を研究する上で重要な実物資料となった。仕事と居住、埋葬が一つになった遺構も見つかり、土器の成形、焼成の場だけでなく、墓や生産・生活に関わる井戸も確認された。

 

 大原村製陶作坊遺跡で昨年得られた発掘成果は、西周後期の手工業生産様式と管理組織の形態、西周の都と社会の形態を深く研究する上で重要な資料となる。(記者/楊一苗)