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鄭州商都遺跡で最古の兆域を発見 中国河南省

鄭州商都遺跡で最古の兆域を発見 中国河南省
鄭州商都遺跡書院街墓地の発掘全体図。(資料写真、鄭州新華社配信)

 【新華社鄭州12月28日】中国河南省洛陽市で20、21両日開かれた2023年度の河南考古学成果交流会で、鄭州市にある商(殷)王朝時代の鄭州商都遺跡において現時点で最古となる貴族墓地の兆域(墓域)を発見したことが明らかにされた。兆域の起源と陵寝制度の発展を探る上で新たな材料となる。

鄭州商都遺跡で最古の兆域を発見 中国河南省

鄭州商都遺跡書院街墓地の構造見取り図。(資料写真、鄭州新華社配信)

 発掘現場の責任者を務めた鄭州市文物考古研究院の黄富成(こう・ふせい)研究員によると、同遺跡書院街区域で2021年から今年にかけて実施された発掘調査で商代中期の高位貴族の大型墓を発見。墓の年代は約3400年前で、現存面積は約2万平方メートルに上った。兆溝(墓地の内外を区切る溝)や出入り用の通路、墓、祭祀(さいし)遺構などからなり、構造と機能が明確で、兆域の全体性、系統性を備えていた。

鄭州商都遺跡で最古の兆域を発見 中国河南省

鄭州商都遺跡書院街墓地から出土した黄金の覆面。(資料写真、鄭州新華社配信)

 兆域内では墓20基と祭祀坑9基が見つり、ホタテガイ形の黄金の覆面、トルコ石、青銅器、玉器などが出土した。兆域の南側では兆域と同時期に築かれた二つの版築(はんちく、土を幾層にも突き固める工法)基礎も出土。平面は長方形で複数の家屋が連なる構造をしており、兆域と構造的、機能的な関係があるとみられる。

 黄氏は、鄭州商都遺跡書院街墓地は現時点で国内最古の兆域であり、殷墟(いんきょ)王陵区の東西陵区の方形兆域の起源を知る直接的な証拠になると語った。(記者/桂娟、袁月明)