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心の在り処は中国——西安で日本語を10年教えた日本人

ソース: 人民網日本語版

 山田茂さんは、西安十年一日のごとく日本語を教えてきた。重病のため日本に帰国できる状態ではなくなり、世間の注目を浴びている。ニュースで山田さんのことを知った人々が、毎日病院に見舞いに詰めかけているという。2日間にわたり、記者は山田さんの教え子とともに、その感動的な教師生活について話を聞くことができた。西部網が伝えた。

 山田さんが入院していることを知り、教え子の任英さんは天津から、思芸さんは陝西省安康から急ぎ西安に駆けつけ、病床にある恩師の世話を焼いた。任英さんによると 山田さんは西安を大変気に入っており、1999年から市南部の郊外に家を借りて住んでいるという。この10年余り、日本語を学ぶ学生たちに日本語を教えてきた。山田さんの授業は、非常に熱心で真面目である以外に、生き生きとして人を惹きつける魅力がある点が最大の特徴だ。

 任英さんは山田さんからマンツーマンで授業を受けた。任さんによると、山田さんはマンツーマン方式以外の教学方法を採ったことはなく、授業中にありとあらゆる考えが泉のように湧き出て、教師と生徒が議論を戦わせることで学習の基礎がさらに高められたという。

 正式な授業以外に、山田さんは生徒達と食事を共にして、リラックスした環境で日本語をより良く学べる機会を彼らに提供した。

 もう一人の教え子、思芸さんは、「みんなで会食した時に、日本映画の音楽や文化について話をしました。すごくリラックスした雰囲気で学ぶことができ、これも重要な学び方のひとつだと言えます」と語った。

 言語学習について語るとき、最重要なのは学習環境だ。山田さんの指導のもと、生徒達は目覚ましいスピードで日本語を習得した。

 任英さんは、「さまざまな方法で日本語を学んでも、どんぐりのせいくらべですが、私の場合、山田先生の直接マンツーマン指導を受けたことで、他の人とは違う成果を上げることができたと思います」と語った。

 思芸さんによると、山田さんは30人以上の教え子をこれまでに育て、全員がすばらしい日本語力を身につけたという。彼らはずっと山田さんから教わってきたが、山田さんは絶対に授業料を受取ろうとしなかった。教え子たちは、このことでずっと申し訳ない気持ちを抱いていた。

 思芸さんは、「他の外国語学校でマンツーマン授業を受けようとすると、べらぼうに高い授業料がかかり、普通の学生には負担できません。山田先生はずっと無料で生徒達に教えて下さいました。少しばかりのお礼のつもりで何か渡しても、先生は全く喜びませんでした」と話した。

 山田さんは日本語をボランティアで教えていたとすると、どうやって生計を立てていたのだろうか?実は、年間100万円(約8万元)の年金で暮らしていたのだ。彼は唐文化を心から愛し、中国に深い造詣があった。普段、学生に日本語を教える以外に、図書館に足繁く通い、中国文化を学んだ。山田さんはいずれ日本に帰りたいと話していたが、その心は中国に根付いており、西安を離れ難かった。

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