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涇川県南石窟寺

涇川県南石窟寺

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南石窟寺は涇川県の北東約7.5㎞のところ、涇水北岸の蒋家村の山の斜面にある。“南石窟寺之碑”によると、北魏永平3年、北魏涇州刺史奚康生によって、慶陽の北石窟寺と同時期に開鑿された。北石窟寺と共に“双子の真珠南北石窟”とよばれている。南石窟寺には五つの窟龕があり、保存状態のよいのは、大小二つの窟、すなわち1号の東大窟と4号の西小窟である。現在は省級文物保護単位となっている。

1号東大窟は南石窟寺の主窟で、高さ13m、間口17m、奥行き14mで、大きく独特な構造を持っている。窟入り口の両側には四角い龕が開かれ、龕の中には天王が厳しく立っている。窟の中には、4m四方の四角い大きな石の殿がある。窟内の両側には弥勒菩薩、七尊立像が並び、その間には13の脇侍菩薩がいて、美しく、しなやかに立っている。窟内天井には仏伝故事の彫刻や、釈迦牟尼の誕生や出家や成仏の故事が描かれている。

七尊立像は、東西南の高さ90cmの石段の上にあり、高さは7mである。仏像の傍らには、2mの脇侍菩薩が8体ある。窟の入り口両側には、交脚弥勒菩薩がある。7体の仏像は右手を挙げて、左手は下へ垂らし、呼びかけているような、説法をしているような姿である。仏の両脇の脇侍菩薩は石胎泥塑像だったり、泥塑像だったりである。このように七尊の立ち像がひとつの窟の集まり、形も大きく、造形が独特なのは、全国でも珍しく、仏の永遠を表している。窟の天井は浮き彫りで埋められ、木や山や鳥や宝塔や飛天、そして“夜半城を出る”、“宮中の遊戯”、“身を捨て虎を助ける”などの仏教故事が描かれている。

4号の西小窟は3m四方の窟で、正面には三世観音、両側の壁には十六羅漢、八大菩薩、6人金剛力士があり、形はいろいろで、生き生きとしている。