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流行のピーク過ぎたが…観光地の民宿業者、不安と期待 中国・西安

【3月20日 CNS】「うちのお客さんの大半は、旅行に来る大学生か若い会社員です。新型コロナウイルスの感染拡大が収束した後、どれぐらい客足が回復して経営が安定するか、まだ先が見えません」──中国・陝西省(Shaanxi)西安市(Xi’an)で民宿を営む馬旖旎(Ma Yini)さんはそう話す。新型ウイルスの流行のピークは過ぎたが、今後の見通しには不安と期待が交差している。

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 2016年に海外の仕事に見切りをつけた馬さんは帰国後、古い歴史・文化が今も息づく西安で民宿業を始めた。特定の観光名所を訪れるだけでなく、訪れた地域全体の観光を楽しむ「全域観光」の考えが広まり、人々の旅行も多様化。陝西省も観光地が多いため、民宿業界は盛況が続いた。馬さんの民宿もこの数年間、ユニークな内装とサービスが評判となり、客室数も当初の8室から60室以上に拡大、連休期間は毎日、満室が続いた。

しかし、新型ウイルスの流行により、西安市の民宿もすべて休業を余儀なくされた。馬さんの民宿も春節旧正月Luner New Year)の前に予約がいっぱいだったが、予約取り消しの対応に追われた。西安の城壁や鐘鼓楼などの観光スポットも相次いで閉鎖され、観光産業は大きく停滞。損失を減らすため、民宿の売却や撤退も相次いだ。

 流行はピークを越えたが、すぐに観光客が増えるわけではない。馬さんは「人件費、家賃、水道、電気などの総費用は約40万元(約620万円)から50万元(約770万円)。今、最も悩ましいのは、観光業界は回復するまでかなり期間が必要なことです」と頭を抱える。

 陝西省観光協会民宿支部の陳静(Chen Jing)事務局長は「民宿業者が賃料の免除や減額、分割払いができるよう、協会として対策を考えている。2020年分の協会の会費も免除した」と話している。

 観光産業復活のため、西安市政府も手を打っている。観光インフラと公共サービス施設、高級ホテルと民宿の建設、芸術関係に特別な補助金を支給する予定だ。多くの民宿業者が、一日も早くにぎわいが戻ることを期待している。(c)CNS/JCM/AFPBB News